5月1日(日)20時予約〆切
Varde77について
今回の2016年AWでブランド設立10年目になります。(2006年9月に設立)
2008年AWに展示会形式にしてからは8年。
10年という節目ですが、別注やコラボ、記念商品など派手な打ち出しはしないことに決めていました。
10年を打ち出せば簡単に色々打ち出してはもらえるとは思いますが、
それに甘えてしまうと11年目から厳しくなってしまうので、
マイペースにいくことにしました。
その代わり、僕の原点である古着と向き合い古着のリメイクが中心になる
「MAKEOVER」という新しいラインを立ち上げさせていただきます。
Varde77設立1年目はもともと卸業務を行っておらず、
1店舗だけで販売をしていました。
20代に経験した古着のバイヤー業務はとてもハードなものでした。
10年パスポートも埋まるほど、アメリカ全土のボロ屋といわれる倉庫で1日何万着という膨大な古着の中からセレクトする生活を続けました。
20代前半、古着屋を作るという夢はそのバイヤー業務中に魅力を感じなくなってしまいました。当時憧れていた古着バイヤーの現実は売れている物の取り合いで、そこに未来を感じなくてっていきました。
それと同時に、単純な古着を参考にしてブランドを作っているアパレル会社が売れていたということにも腹立たしさを覚えました。
それからは古着屋の人たちとは違うかたちで古着やファッションを提案していきたい、自分しか出来ないことはなにかと模索するようになりました。
そんな古着のバイイング時にフラストレーションがたまり、古着業界もアパレル業界もやっていない独自なやり方で自分はやっていきたいと思うようになりました。
それからは古着のバイイングや店舗MDの仕事と同時に洋服をデザインする勉強に取り組みました。
古着屋とも他のアパレルとも違う、オリジナリティのある自分の洋服のデザインを作れる自信が出来た時、Varde77の立ち上げを決意しました。
設立当初には祐天寺という街にアパレルの商圏はありませんでした。
深夜営業というスタイル、宝探しのような小さなお店からもわかるように、枠にとらわれない違和感みたないものを大切にしています。
こだわりにこだわって作られたアイテムたちも、
適当に雑にセレクトされたアイテムも、
アメリカで数ドルで仕入れされた薄汚れた洋服も、
いろいろなものをミックスして
他のアパレルとは違ったやり方で、自分らしくオリジナリティのあるやり方はなんなのかを常に模索しながら続けています。
Varde77を立ち上げた当初から、上質や高級というような言葉ではなく、一般的な高級ブランドを破壊していくようなイメージで、ジャンクやダメージ、古着といったイメージから古着にはないようなデザインやモードなアイテムなども含め、いろいろなものをミックスするスタイルを提案しています。
Vintage&Futureというコンセプトも過去から現在、現在から未来まで続く様々な洋服をミックスするスタイルという意味で付けています。
今回「MY
PRIVATE COLLECTION」と題しまして、テーマ性はなく僕の好きなものばかりを作ったコレクションになっております。
コレクションブックに掲載されているモデルのスタイリングも担当させてもらい、
テーマに沿ったコーディネートというわけではなく、お店に来てくれたお客様を接客するかのようにモデル一人一人に合わせたコーディネートを組んでいます。
統一性はありませんが、自分の部屋のクローゼットから洋服を選んでスタイリングを組んでいるような思いで、スタイルを作らせてもらっています。
10年が経過して、少し設立当初の気持ちが薄まってしまっていた気がしています。
こういった気持ちを伝えることが一番大切だと感じています。
今回の裏テーマは原点回帰です。
これからもVarde77を宜しくお願い致します。
2016年4月5日 Varde7宮田浩行
5月1日(日)20時予約〆切